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5月 29th, 2012

知的所有権の貿易関連の側面に関する協定

前文

第1部 一般規定及び基本原則

第2部 知的所有権の取得可能性,範囲及び使用に関する基準
第1節 
著作権及び関連する権利
第2節 
商標
第3節 
地理的表示
第4節 
意匠
第5節 
特許
第6節 
集積回路の回路配置
第7節 
開示されていない情報の保護
第8節 
契約による実施許諾等における反競争的行為の規制

第3部 知的所有権の行使
第1節 
一般的義務
第2節 
民事上及び行政上の手続及び救済措置
第3節 
暫定措置
第4節 
国境措置に関する特別の要件
第5節 
刑事上の手続

第4部 知的所有権の取得及び維持並びにこれらに関連する当事者間手続

第5部 紛争の防止及び解決

第6部 経過措置
第7部 
制度上の措置及び最終規定全文





第40条
(1)加盟国は,知的所有権に関する実施許諾等における行為又は条件であって競争制限的なものが貿易に悪影響を及ぼし又は技術の移転及び普及を妨げる可能性のあることを合意する。
(2)この協定のいかなる規定も,加盟国が,実施許諾等における行為又は条件であって,特定の場合において,関連する市場における競争に悪影響を及ぼすような知的所有権の濫用となることのあるものを自国の国内法令において特定することを妨げるものではない。このため,加盟国は,自国の関連法令を考慮して,このような行為又は条件(例えば,排他的なグラント・バック条件,有効性の不争条件及び強制的な一括実施許諾等を含むことができる。)を防止し又は規制するため,この協定の他の規定に適合する適当な措置をとることができる。
(3)加盟国は,当該加盟国の国民又は居住者である知的所有権の保有者がこの節の規定の対象とする事に関する他の加盟国の法令に違反する行為を行っていると信じる理由を有している当該他の加盟国が,当該法令の遵守を確保することを望む場合には,要請に応じ,当該他の加盟国と協議を行う。この場合において,いずれの加盟国も,自国の法令に基づく措置をとり及び完全に自由に最終決定を行うことを妨げられない。要請を受けた加盟国は,要請を行った加盟国との協議に対し,十分かつ好意的な考慮を払い,適当な機会を与える。当該要請を受けた加盟国は,国内法令に従うこと及び当該要請を行った加盟国による秘密の保護についての相互に満足すべき合意がされることを条件として,当該事実に関連する公に入手可能な秘密でない情報その他当該要請を受けた加盟国により入手可能な情報を提供することにより協力する。
(4)加盟国は,自国の国民又は居住者がこの節の規定の対象とする事に関する他の加盟国の法令に違反すると申し立てられて手続に服している場合には,要請に基づき,(3)に定める条件と同一の条件に基づいて当該他の加盟国と協議を行う機会を与えられる。
全文





第39条
(1)1967年のパリ条約第10条の2に規定する不正競争からの有効な保護を確保するために,加盟国は,開示されていない情報を(2)の規定に従って保護し,及び政府又は政府機関に提出されるデータを(3)の規定に従って保護する。
(2)自然人又は法人は,合法的に自己の管理する情報が次の(a)から(c)までの規定に該当する場合には,公正な商慣習に反する方法(注)により自己の承諾を得ないで他の者が当該情報を開示し,取得し又は使用することを防止することができるものとする。
(注)
この(2)の規定の適用上,「公正な商慣習に反する方法」とは,少なくとも契約違反,信義則違反,違反の教唆等の行為をいい,情報の取得の際にこれらの行為があったことを知っているか又は知らないことについて重大な過失がある
第三者による開示されていない当該情報の取得を含む。
(a) 当該情報が一体として又はその構成要素の正確な配列及び組立てとして,当該情報に類する情報を通常扱う集団に属する者に一般的に知られておらず又は容易に知ることができないという意味において秘密であること
(b) 秘密であることにより商業的価値があること
(c) 当該情報を合法的に管理する者により,当該情報を秘密として保持するための,状況に応じた合理的な措置がとられていること
(3)加盟国は,新規性のある化学物質を利用する医薬品又は農業用の化学品の販売の承認の条件として,作成のために相当の努力を必要とする開示されていない試験データその他のデータの提出を要求する場合には,不公正な商業的使用から当該データを保護する。更に,加盟国は,公衆の保護に必要な場合又は不公正な商業的使用から当該データが保護されることを確保するための措置がとられる場合を除くほか,開示されることから当該データを保護する。
全文





第38条 保護期間
(1)保護の条件として登録を要求する加盟国においては,回路配置の保護期間は,登録出願の日又は世界における最初の商業的利用の日から10年の期間の満了する前に終了してはならない。
(2)保護の条件として登録を要求しない加盟国においては,回路配置の保護期間は,世界における最初の商業的利用の日から少なくとも10年とする。
(3)(1)及び(2)の規定にかかわらず,加盟国は,回路配置の創作後15年で保護が消滅することを定めることができる。
全文





第37条 権利者の許諾を必要としない行為
(1)前条の規定にかかわらず,加盟国は,同条に規定するいずれかの行為を行い又は命じる者が,違法に複製された回路配置を組み込んだ集積回路又は当該集積回路を組み込んだ製品を取得した時において,当該集積回路又は当該製品が違法に複製された回路配置を組み込んでいたことを知らず,かつ,知ることができる合理的な理由を有さなかった場合には,当該集積回路又は当該製品に関する当該行為の遂行を違法としてはならない。加盟国は,当該者が,回路配置が違法に複製されたものであることを十分に説明する通知を受領した後も手持ちの又はその受領以前に注文された在庫について当該行為を行うことができること及び,この場合において,当該回路配置について自由に交渉された利用許諾契約に基づいて支払われる合理的な利用料と同等の金額を権利者に支払わなければならないことを定める。
(2)第31条(a)から(k)までに定める条件は,回路配置の強制利用許諾又は権利者の許諾を得ない政府による又は政府のための使用の場合について準用する。
全文





第36条 保護の範囲
次条(1)の規定に従うことを条件として,加盟国は,保護されている回路配置,保護されている回路配置を組み込んだ集積回路又は当該集積回路を組み込んだ製品(違法に複製された回路配置が現に含まれている場合に限る。)の輸入,販売その他の商業上の目的のための頒布が権利者(注)の許諾を得ないで行われる場合には,これらの行為を違法とする。
(注)
この節の規定において「権利者」とは,集積回路についての知的所有権に関する条約に定める「権利者」と同一の意味を有するものと了解する。
全文





第35条 集積回路についての知的所有権に関する条約との関係
加盟国は,集積回路の回路配置(この協定において「回路配置」という。)について,集積回路についての知的所有権に関する条約の第2条から第7条まで(第6条(3)の規定を除く。)第12条及び第16条(3)並びに次条から第38条までの規定に従って保護を定めることに合意する。
全文





第34条 方法の特許の立証責任
(1)第28条(1)(b)に規定する特許権者の権利の侵害に関する民事上の手続において,特許の対象が物を得るための方法である場合には,司法当局は,被申立人に対し,同一の物を得る方法が特許を受けた方法と異なることを立証することを命じる権限を有する。このため,加盟国は,少なくとも次のいずれかの場合には,特許権者の承諾を得ないで生産された同一の物について,反証のない限り,特許を受けた方法によって得られたものと推定することを定める。
(a) 特許を受けた方法によって得られた物が新規性のあるものである場合
(b) 同一の物が特許を受けた方法によって生産された相当の可能性があり,かつ,特許権者が妥当な努力により実際に使用された方法を確定できなかった場合
(2)加盟国は,(1)(a)又は(b)のいずれかに定める条件が満たされる場合に限り,侵害したと申し立てられた者に対し(1)に規定する立証責任を課することを定めることができる。
(3)反証の提示においては,製造上及び営業上の秘密の保護に関する被申立人の正当な利益を考慮する。
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第33条 保護期間
保護期間は,出願日から計算して20年の期間が経過する前に終了してはならない。(注)
(注)
特許を独自に付与する制度を有していない加盟国については,保護期間を当該制度における出願日から起算することを定めることができるものと了解する。
全文





第32条 取消し又は消滅
特許を取り消し又は特許権を消滅させる決定については,司法上の審査の機会が与えられる。
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